吉野町眼科

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コンタクトレンズ

ソフトコンタクトレンズ用消毒剤について

ソフトコンタクトレンズ用消毒剤のアカントアメーバに対する消毒性能

-使用実態調査も踏まえて-

詳細は国民生活センターのホームページ http://www.kokusen.go.jp/test/data/s_test/n-20091216_1.html
をご覧ください


現在、我が国のコンタクトレンズ使用者は1500万人を超えるとされる。一方で、コンタクトレンズ装用に伴う眼障害も増加傾向にあり、装用者の7~10%に眼障害が発生しているとされる。

コンタクトレンズ装用による眼障害の中で近年増加しているとされるのがアカントアメーバ角膜感染症である。アカントアメーバ角膜感染症は充血、視力障害、強い眼痛等の症状を示し、失明に至るおそれもある難治性の角膜疾患である。原因はコンタクトレンズ装用に起因するものが85~90%を占め、うち85~90%をソフトコンタクトレンズ装用者が占めるとされている。

ソフトコンタクトレンズは装用後に消毒を行う必要がある。最近は市販の消毒剤を用いた化学消毒が主流となっており、特に、洗浄・すすぎ・消毒・保存の一連のケアを一つの商品で行うことができるマルチパーパスソリューション(以下、「MPS」とする)を使用する人が多い。ソフトコンタクトレンズ用消毒剤は医薬部外品であり、承認申請時には細菌、真菌、ウイルス及びアメーバに対する消毒効果に関する試験が必要であるが、アカントアメーバについては試験法や必要とされる消毒効果について具体的な規定がなされていない。

そこで、ソフトコンタクトレンズ用消毒剤11銘柄(MPS 8銘柄、過酸化水素タイプ2銘柄、ポビドンヨードタイプ1銘柄)を対象に、アカントアメーバに対する消毒効果を調べることとした。また、18歳~29歳の2週間頻回交換型ソフトコンタクトレンズを装用している学生385名を対象に、ソフトコンタクトレンズの使用実態と衛生状態の調査を併せて行った。

【主な調査結果等】

アカントアメーバに対する消毒効果

  • 栄養体に対する8時間静置後の消毒効果を比較すると、過酸化水素タイプやポビドンヨードタイプと同程度の効果を示したのはMPS 8銘柄のうち2銘柄のみであった。
  • 2週齢シストに対する消毒効果は栄養体に対する効果より低かった。ポビドンヨードタイプはMPSや過酸化水素タイプに比べて2週齢シストに対しても消毒効果が高かった。
  • 消毒剤を注ぎ足して使用するとアカントアメーバは死滅せずに残存する可能性があった。
  • MPSを使用する上での注意表示の内容は銘柄によってまちまちであり、定期検査受診を勧める表示や装着前にすすぎを行う旨の表示がなされた銘柄は少なかった。
  • テスト対象11銘柄中、商品もしくはホームページにアカントアメーバに関する何らかの表示があったのは4銘柄のみであった。

ソフトコンタクトレンズの衛生状態調査

  • 全体の10%にあたる40名はアカントアメーバ汚染の痕跡があった。
  • ポビドンヨード消毒剤を使用していた7名はアカントアメーバ汚染が確認されなかった。
  • 全体の約60%から細菌が検出された。約20%からは緑膿菌が、7%からは大腸菌群が検出された。
  • 石鹸での手洗い、レンズのこすり洗い、レンズケースの定期的な交換という3点の注意点を守ってレンズケアを行っていた人は3点の注意点を守っていなかった人に比べてアカントアメーバ汚染率、細菌検出率ともに低かった。
  • 過酸化水素タイプの消毒剤には浸漬前のこすり洗いに関する表示がなかったが、アカントアメーバを除去するためには消毒剤の種類にかかわらずこすり洗いが重要である。
  • ケア前の手洗いやこすり洗いを行わなかったり、レンズケースを交換しないなど、誤った方法でケアを行っている人が多かった。
  • 約半数がコンタクトレンズ装用による目のトラブルを経験していたが、定期的に検査を受けていない人が多かった。

消費者へのアドバイス

  • こすり洗いを行わないと消毒剤の消毒効果だけではアカントアメーバを完全に消毒することはできない。消毒剤の種類にかかわらず、石鹸での手洗いやレンズのこすり洗いを毎日行い、レンズケースを定期的に交換するなど、正しい方法でケアを行うようにしよう。
  • 定期的に専門医のいる医療機関で検査を受け、目とレンズの状態をチェックしてもらうようにしよう。